江戸時代前期 1640年頃 初期伊万里 芙蓉手花蝶図輪花形小皿

古伊万里

17世紀有田肥前国の地にて日本での磁器生産が始まる。 豊臣秀吉の朝鮮出兵へ参加した鍋島直茂が多くの朝鮮陶工らを招来、有田泉山で陶石を発見し窯場は発達、初期伊万里から古九谷様式、鍋島様式、柿右衛門様式と変化し栄華繁栄の隆盛を見せ、ヨーロッパ諸国の王侯貴族らをも魅了し世界的なコレクターをも生み出すほどの発展を遂げるアンティークの大きな一ジャンルであります。

1610年頃から1640年頃までに焼かれた日本初の磁器である初期伊万里。
中国陶磁を模し、素焼きを行わない生掛けで焼かれ、雑多な造りや極めて小さな高台等のいくつかの特徴をもち分類される。
定義を決めても必ず例外がありますのでまた楽しみがあります。
本品も高台が通例と違い、幅広で大きさがあるようです。ただしそのおかげで土は鉄分を残した赤みをもち、生掛けで焼かれている様子が窺えます。
高台脇に職人の指痕か、釉薬の間も見えます。
表絵は芙蓉手を模しているようで八方の間取りに花菱、中心には蝶を描き、線も太さや細さがあり自由な筆致で運ばれています。裏絵の宝珠のようなおおらかな図柄も趣きです。
合箱付き。
どうぞ古伊万里の魅力を充分にご堪能ください。

【状態】
経年使用により擦れ傷、カンニュウ、縁に銀直しあり。

【サイズ】
幅 : 約 14.3cm　　高さ : 約 3cm

【重量】