江戸時代から明治時代頃 葦群鳥蒔絵内梨子地 五段印籠 人物蒔絵虫入からくり栗根付/堆朱緒締添

印籠

江戸時代から明治時代の頃、男性の装身具（ファッションの一部）として趣味・趣向を凝らし楽しまれました。ようするに粋というものに通じていたようです。高い技術をもつ職人達が小さな箱に魅せる芸術は、海外にもコレクターを生み、世界中の美術館や博物館が収蔵するほどに愛されています。またこだわりは付属する根付や緒締めにも現れ、総合的に芸術性を高めた至高の美術品といえます。

印籠は横幅は広く、厚みは薄く作られ意匠された図柄が大きく見えます。金銀蒔絵により、真鶴であるのか目の周囲が赤いものなどもいる群鳥が葦に囲まれ描かれています。梨子地も効果的に意匠に取り入れられ、内塗りでは雅に仕立てているようです。
緒締め・根付の他に環金具が一つ通されています。靴べらのようなものが捻環に通されており可動します。その為、気に入らなければその形で外すことができるようです。緒締めはナツメ形の花模様。根付が技のあるからくり細工で虫喰いの栗根付です。表面に虫喰い穴があり、振ると中に白い虫が入っていることが確認できます。人物蒔絵も施されておりますが、銘が掠れ詳細不明ですので御了承下さい。
【状態】
経年使用による汚れ、擦れ、傷、あたりあり。印籠内汚れ、側面、縁に小剥げ・欠けあり。 根付の蒔絵に掠れ剥げあり。


【サイズ】
印籠 : 幅 約 8.1cm × 5.8cm × 1.8cm
根付 : 幅 約 3.9cm × 3.6cm × 2.5cm
緒締め : 幅 約 1cm × 1cm × 1.6cm


[重量]