19世紀後期 エミール・ガレ/Emile Galle 初期エナメル金彩草花模様 アンバーグラス 化粧箱付

シャルル・マルタン・エミール・ガレCharles Martin Emile Galle 1846-1904

幼少期よりガラス製作に興味を惹かれドイツへと留学、絵画・彫刻を学びフランスでは陶器、イギリスではモチーフと繋がる植物学やイスラムの古ガラスを研究した。1873年にナンシーで工房開設。1878年パリ万国博覧会に月光色ガラスを出品し銅賞、様々な展覧会へ出品し輝かしい成績を収め、1889年のパリ万博では大量に作品を出品しグランプリを受賞、世界的な評価を獲得、日本の文化でもある水墨画より大きな影響を受けぼかし表現を用いた技法を開発、またマルケトリやパチネといった技法を開発し次々と技術特許を取得していき1901年にはエコール・ド・ナンシー会長へも就任、アール・ヌーヴォーを代表する偉大なる芸術家。

ガレの初期作に見られるエナメル彩技法をもちいたグラスです。ガラスはアンバーカラーで柔らかな丸みのある縞模様で成形されており、景色は単調とならず複雑に暖か味のある情景を魅せています。高台の作り等も味わい深くなっています。UVライトをあてるとグリーン蛍光があり、時代の作りを感じさせます。
エナメル金彩による意匠はヒイラギのような棘のある葉や赤い実が見られますが、青い蕾や車形に咲く花等、こちらでは植物に対する知識がなく、花の名前まではわかりかねますがデザイン化された自然美溢れる華やかな作域です。
高台内にかなり繊細な筆致で「E.galle」のエッチングサインが入っています。
化粧箱付き。
【状態】
時代経年により汚れ、擦れあり。エナメル彩の青い実の箇所に少し透き間が見られる。


【サイズ】
高さ : 約 14.3cm　　口径 : 約 7.2cm


【重量】