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江戸時代後期 再興九谷吉田屋 青九谷窓絵松竹梅文茶入 巣入牙蓋 角銘
日本
一度下火となった古九谷の流れが江戸時代後期に大聖寺や加賀藩領内にて様々な窯々が興り盛り上がりを魅せる再興九谷の時代。
これにおいて江戸前期の九谷焼が古九谷と称されるようになります。
「青手」は塗り埋めされた色絵で素地余白を感じさせず全体を鮮やかに彩る意匠。 古九谷から再興九谷である吉田屋窯・松山窯作品が伝統的な意匠を残し、 優品を生み出したことで知られております。また九谷焼を代表とするものの一つであり人気のある手。
【吉田屋窯】
豪商【四代豊田伝右衛門】が開いた「青九谷」を代表する窯元名ですが 再興九谷の中で7年で閉じた短命で知られる窯元。 素地に絵の具を厚く盛り上げ、古九谷よりも落ち着いた渋さと色彩との調和のとれた絵が美しいとされ 現代でも青九谷の御手本と成っています。
本作は吉田屋窯作と伝えられる小壷。全体が塗られ幾何学模様に渦模様、窓絵に松・竹・梅を意匠しています。おおらかな筆致にて古九谷を窺がわせる見事な絵です。
内は白が入っており光の加減では虹彩も浮かぶ時代景色が見所です。
高台内には角銘があり、釉薬がなびられてはっきりと見えませんが「角福」銘の様子です。
仕立ては茶入れとなっており巣ありの牙蓋が添えられてまとまりを魅せています。
護箱付き。
【状態】
口縁よりニュウ、高台にホツあり。牙蓋にも巣にそってヒビが見られます。護箱は紐が通されておりませんが覆いが付属しています。
【サイズ】
幅 : 約 8cm 口高さ : 約 5.5cm
[重量]
茶入 : 約 87g 牙蓋 : 約 11g